[NEW]ミノキシジルの発毛作用について

      2016/08/25

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最近ミノキシジルについて詳しく調べていたら、あることが分かったので
また新たにミノキシジルの発毛作用についてまとめておきます。

■前回記事
>>ミノキシジルが発毛させる2つの理由

今まで思っていたのと違うとこ

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<今まで>
・ミノキシジルは血管拡張作用のVEGFが血管を拡張し、栄養を今まで以上に送っていた。
・発毛促進因子のFGF-7が毛母細胞の増殖を促進し、髪の毛を成長させていた。

<今回分かったこと>
・血管内皮細胞増殖因子VEGFの分泌量を増やす作用をもつ。これにより、血管を拡張し栄養を今まで以上に送ることが可能。
・毛母細胞増殖因子の分泌を促すIGF-1という成長因子の分泌を促す。IGF-1は脱毛症による成長期の短縮を阻止する作用がある。(成長期の延長作用)
・休止期状態の毛髪を、成長期へ導く因子、HGFの分泌促進。
・血流改善作用。毛乳頭・毛包周辺の血管を開き、血流を改善させる。毛包の維持。
・細胞の早死(アポトーシス)を抑制する。毛細胞アポトーシス抑制作用。
・風邪薬などに含まれる、アセトアミノフェンはミノキシジルの効果を低下させる。
・男性型脱毛症の毛組織内では、VEGFの発現が低下することが分かっている。

情報元は大正製薬さんの研究論文です。

大正製薬さんといえば、リアップですよね。ミノキシジル配合の唯一の医薬品育毛剤を販売している大手です。

そこの研究論文なんで「これは見なくては!」としっかり読ませていただきました。
専門用語ばっかだったんですが、googleで検索したりして時間はかかりましたが理解できました。

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今回、分かったことが結構多いのですが、発毛作用以外にも分かったことがあったので、それも含んでいます。

上記のうち
・細胞増殖因子VEGFの産出。
・血流改善作用。毛乳頭・毛包周辺の血管を開き、血流を改善させる。

この2点はVEGFの事なので、ここの認識は合っていました。
しかし、それ以外は初めて知ったので、それぞれ詳しく見ていきたいと思います。

毛母細胞増殖因子を促すIGF-1の産出

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Molecule display / wheatfields

実は、ミノキシジルはIGF-1を産出していたんです。
あのイソカプで有名なあのIGF-1です。

ひょっとしてこの論文を見て、イソカプができたのかな?・・・

実はこのIGF-1については結構前に調べたのですが、頭髪に対しての作用はWikipediaにも載っておらず、どういう作用をもたらすのか全く不明でした。
育毛剤業者のサイトを調べても、『細胞を活性化!』とかあいまいな書き方が多く、全く情報を得られなかったのがIGF-1なんです。

しかし、今回この大正製薬の論文のおかげで知ることができました。

IGF-1の作用

IGF-1は毛母細胞を増殖・分裂させる成長因子の分泌を促進させます。髪の成長を促進させるということ。

さらに、男性型脱毛症や女性型脱毛症の影響で成長期の短縮を阻害する働きがあります。

つまり、発毛も促す・抜け毛も抑えるという素晴らしい成長因子だったんです。

こんないい成長因子を見逃していたとは…。

まだまだ勉強不足です…すいませんorz

ただ、1つ疑問が。

『毛母細胞を増殖・分裂させる成長因子の分泌を促す』とありますが、これってやっぱFGF-7の事ですよね?

IGF-1がFGF-7を促すと記載がなかったので、憶測なのですが・・・

FGF-7の役割は、毛乳頭から発毛促進指令が出たら、毛母細胞へ分裂・増殖をするように伝達する役なんですが、まさに論文にある成長因子の事だと思うんです。

FGF図解

・IGFは毛乳頭に存在していて、毛乳頭へ働きかける。
・FGF-7も毛乳頭に存在していて、毛乳頭からの司令で毛母細胞に働きかける。

つまり、IGFが毛乳頭へ作用し、毛乳頭がFGF-7へ作用、そして毛母細胞へ増殖を促すという流れだと思うんです!

▼今まで
   毛乳頭→FGF-7→毛母細胞→発毛!

▼今回
IGF→毛乳頭→FGF-7→毛母細胞→発毛!

ここが今までとちょっと違った部分だったんです。

さ・ら・に、IGF-1には

脱毛症の影響で成長期から退行期に入ってしまうのを防いでくれる作用もあるんです。

始めの方に記述した『・細胞の早死(アポトーシス)を抑制する。毛細胞アポトーシス抑制作用。』と『成長期から退行期に入ろうとするのを阻止する。(成長期の延長)』がこれにあたります。

男性型脱毛症や女性型脱毛症では、ヘアサイクルの乱れがあるのはご存知かと思います。
脱毛の原因はそこですよね。

そのヘアサイクルは、

成長期(5~7年)→
退行期(数週間)→
休止期(数か月)

という流れが正常な人なんですが、脱毛症を発症している人はこれが

成長期(数か月~1年)→
退行期(数週間)→
休止期(1年以上)→

ということになるんです。

この
成長期(数か月~1年)→
退行期(数週間)→

という部分をIGF-1は

成長期(数年)→
退行期(数週間)→

というように、成長期を延長してくれるんです。

ひょっとしたら、FGF-1より重要な成長因子なのかもしれません。

まさか、産出を促すのはIGF-1で、そのIGFがFGF-7を促していたなんて・・・

さらには成長期の延長もするとは・・・

もしかすると、IGF-1も配合されている育毛剤はホントに最強と言うことになるんじゃないですか?

休止期の毛包を成長期へ導く因子、HGFの産出

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光 / otodo

男性型脱毛症や女性型脱毛症において、髪の密度が減る理由をご存知ですか?

それは、抜けるのに生えてこないからなんです。

本来、毛包は休止期へ移行してから1年ほどでまた成長期に入り髪を生やしてくれるのが一般的なのですが、男性型脱毛症や女性型脱毛症の場合、毛包が休止期状態のまま成長期に入ってくれなくなってしまうんです。
※毛包=毛穴の奥底の毛乳頭を覆っている部分

発毛させるなら、この休止期状態を成長期へ導いてやらないといけないんです。

そこで、HGFの登場です。

HGFとは

HGFとは肝細胞増殖因子と呼ばれ、 肝臓、腎臓、肺、消化管、膵臓、皮膚、血管系などの臓器が傷ついた場合、失われた組織を再生・修復する作用をもつ成長因子のこと。
このHGFが見つかったのは肝臓からですが、最近になって髪の毛や肌周辺の細胞からも産出しているということがわかってきたのです。
平成10年には、皮膚科学専門誌上で順天堂大学が、HGFによるヘアサイクルの変化による育毛作用について発表もしているほど。

その特徴として、大正製薬の論文上では、休止期状態の毛包を成長期へ導くという育毛作用があると記載されています。

まさに先ほどの男性型脱毛症と女性型脱毛症の『生えない』を解決できる成長因子なんです。

その他で知ったこと・・・

前述しました、

・風邪薬などに含まれる、アセトアミノフェンはミノキシジルの効果を低下させる。
・男性型脱毛症の毛組織内では、VEGFの発現が低下することが分かっている。

この2つですね。

アセトアミノフェンはミノキシジルの効果を低下させる

これは結構前にちらっと見たような情報だったのですが、情報が少なすぎて結局分からずじまいだったやつです。

▼引用元:Wikipediaアセトアミノフェン

アスピリンと同様にシクロオキシゲナーゼ (COX) 活性を阻害することでプロスタグランジンの産生を抑制するが、その効果は弱い。解熱・鎮痛作用はCOX阻害以外の作用によると考えられてはいるが、詳細は不明である。

▼引用元:大正製薬論文

ミノキシジルは、毛組織のCOX-1やCOX-2を活性化し、プロスタグランジンE2の産生を促進する。
プロスタグランジンE2は細胞内のc-AMPを上昇させて、IGF-1の産生促進をすると云われ、ヒトで育毛効果を示すという報告もある。

上記から分かるように、アセトアミノフェンやアスピリンはCOXを阻害し、プロスタグランジンの産生を抑制させてIGF-1の産生を抑制してしまうのです。

IGF-1の産生を抑制すると言うことは、すなわち、毛母細胞の増殖を抑制し、髪の成長を妨げると言うことになります。

とても怖い話ですね・・・。

アセトアミノフェンは、たまに風邪薬に配合されている成分で、解熱鎮痛作用があります。
ただ、効果としては極めて弱いので、飲み合わせの関係で病院にて処方されるくらいだと思います。

ここで注意が必要なのは、アセトアミノフェンとアスピリン以外の解熱鎮痛薬はミノキシジルと同時に使用してもいいのかということ。
その他には、イブプロフェン・エテンザミド・ロキソプロフェンナトリウムなどがありますが、これがアセトアミノフェンやアスピリン同様の部類に当てはまるのかということ。

薬剤師でもないので、全く不明ですが、ミノキシジルと併用してはいけない可能性もあるので、
服用しないことに越したことはないでしょう。

男性型脱毛症の毛組織内では、VEGFの発現が低下することが分かっている

FGF-7が減少するのは知っていましたが、VEGFも減少していたとは、知りませんでした。

VEGFが減少すると言うことは、血流が促進されない状態であるということ。
つまり、毛乳頭などに栄養が行き渡りにくいと言うことになります。

これは、髪の成長を妨げる原因になる事間違いなしですね。

確かに納得。

まとめ

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photoby:November 2014 Books / themarmot

ミノキシジルはVEGFとFGF-7のみかと思っていましたが、こんなに働いていたとは思ってもいなかったです。
新たにIGF-1やHGFの重要性や、風邪薬の服用の注意について学びました。

特に、IGF-1。

この成長因子はおそらくFGF-7より重要ではないかと思います。

成長期の延長や、FGF-7の産出作用。

発毛させるにあたって確実に必要な作用です。

だからミノキシジルには発毛効果が認められたんですね。

ようやく納得できました。

 - ミノキシジル, 成長因子